ドラマ『母恋ひの記』
出演:黒木瞳(北の方)劇団ひとり(藤原滋幹)大滝秀治(藤原国経)長塚京三(藤原時平)川久保拓司(藤原敦忠)内山理名(右近)本田博太郎(藤原菅根)
平安時代初期。絶世の美女と謳われていた北の方は、50歳以上も年上の大納言・藤原国経と結ばれ、2人の間には息子の滋幹が誕生した。だが北の方は、時の権力者である左大臣・藤原時平に奪い去られ、母子は理不尽にも引き裂かれる。
時は流れ、成人した滋幹は母への思いを募らせるが、異父弟の敦忠により再会のチャンスをことごとく邪魔されてしまう。事情を知らない滋幹は、次第に「母はもう自分と絶縁したいのではないか」という疑心暗鬼が生じてくるが…。
谷崎潤一郎の小説『少将滋幹の母』を大胆に脚色しドラマ化。妄執から自由になれない人間の情念を描く。
平安時代初期。絶世の美女と謳われていた北の方は、50歳以上も年上の大納言・藤原国経と結ばれ、2人の間には息子の滋幹が誕生した。だが北の方は、時の権力者である左大臣・藤原時平に奪い去られ、母子は理不尽にも引き裂かれる。
時は流れ、成人した滋幹は母への思いを募らせるが、異父弟の敦忠により再会のチャンスをことごとく邪魔されてしまう。事情を知らない滋幹は、次第に「母はもう自分と絶縁したいのではないか」という疑心暗鬼が生じてくるが…。
谷崎潤一郎の小説『少将滋幹の母』を大胆に脚色しドラマ化。妄執から自由になれない人間の情念を描く。
先週放送されたドラマですが、リアルタイムではフィギュアスケートを見てたので、録画していたものをやっと今日見ました。
谷崎の原作は一応読んでますが、随分前の事なので、細かい部分は忘れてしまっていて…。でもこのドラマ版を見ると、原作前半で狂言回し的な存在である平定文が登場しなかったり、逆にほとんど出番のなかった異父弟が役割を与えられていたりと、改変と言ってよいほどかなり内容が変更されているのはわかりました。
タイトルを『母恋ひの記』に変えてるのも、滋幹の母への思慕と苦悩をよりクローズアップしたのもあるでしょうが、原作とは別物の話である事を強調したかったのかなと思います。
そういうわけで、原作にこだわらず割り切って見ると、これはこれで結構面白かったように感じました。
何より、北の方を除くとまともな人物が全くいないというのがいいですね(笑)。国経や滋幹は完全にイっちゃってたし、いい年こいて母を独り占めしたいと願う敦忠も、異父兄に劣らぬマザコン青年で。人間の愛情はエゴと表裏一体であり、あまりにも思いが強すぎると、傍目からは狂気にしか写らないという事ですね。
さっき「原作にこだわらずに」と書いたものの、平中(平定文)のエピソードも盛り込んでたら、より滑稽な要素が強調されて異色の悲喜劇になったかもという気もします。でも登場人物を増やすことで焦点がぼやけてしまうようにも思うし、微妙だなあ。おまるの話は、映像にしてしまうとドン引きだろうしな〜(何の事やらわからない人は調べて下さい)
ラストも原作とは異なっていますが、母への憧れと理想が嵩じたあまり、醜くなった(実際には違うんだけど)母を受け入れるのを躊躇してしまった滋幹への報いというか帰結として、これはこれで有りかなと感じました。
出演者は、皆概ね好演していたと思います。ただ時平役は、長塚さんの演技はよかったけれど、もう少し若い俳優さんにして欲しかったかも。彼は40歳手前で死んでるので、この話の頃は30代前半くらいのはずなんですよね。まあドラマの中では年齢のことには触れてなかったし、そこまで気にしなくても別にいいか。
あとBGMで流れていた、リヒャルト・シュトラウスの歌曲「4つの最後の歌」が、なかなか雰囲気に合っていてよかったです。
*公式サイト=NHKドラマホームページ : NHKドラマニュース2008
谷崎の原作は一応読んでますが、随分前の事なので、細かい部分は忘れてしまっていて…。でもこのドラマ版を見ると、原作前半で狂言回し的な存在である平定文が登場しなかったり、逆にほとんど出番のなかった異父弟が役割を与えられていたりと、改変と言ってよいほどかなり内容が変更されているのはわかりました。
タイトルを『母恋ひの記』に変えてるのも、滋幹の母への思慕と苦悩をよりクローズアップしたのもあるでしょうが、原作とは別物の話である事を強調したかったのかなと思います。
そういうわけで、原作にこだわらず割り切って見ると、これはこれで結構面白かったように感じました。
何より、北の方を除くとまともな人物が全くいないというのがいいですね(笑)。国経や滋幹は完全にイっちゃってたし、いい年こいて母を独り占めしたいと願う敦忠も、異父兄に劣らぬマザコン青年で。人間の愛情はエゴと表裏一体であり、あまりにも思いが強すぎると、傍目からは狂気にしか写らないという事ですね。
さっき「原作にこだわらずに」と書いたものの、平中(平定文)のエピソードも盛り込んでたら、より滑稽な要素が強調されて異色の悲喜劇になったかもという気もします。でも登場人物を増やすことで焦点がぼやけてしまうようにも思うし、微妙だなあ。おまるの話は、映像にしてしまうとドン引きだろうしな〜(何の事やらわからない人は調べて下さい)
ラストも原作とは異なっていますが、母への憧れと理想が嵩じたあまり、醜くなった(実際には違うんだけど)母を受け入れるのを躊躇してしまった滋幹への報いというか帰結として、これはこれで有りかなと感じました。
出演者は、皆概ね好演していたと思います。ただ時平役は、長塚さんの演技はよかったけれど、もう少し若い俳優さんにして欲しかったかも。彼は40歳手前で死んでるので、この話の頃は30代前半くらいのはずなんですよね。まあドラマの中では年齢のことには触れてなかったし、そこまで気にしなくても別にいいか。
あとBGMで流れていた、リヒャルト・シュトラウスの歌曲「4つの最後の歌」が、なかなか雰囲気に合っていてよかったです。
*公式サイト=NHKドラマホームページ : NHKドラマニュース2008